Archive for 9月, 2002

「金持ち優遇」についての税制調査会の議論

木曜日, 9月 26th, 2002

税制調査会で「金持ち優遇」についてキワドイ議論が数10分続いたそうです(納税通信2002.9.30号)。

どんな議論なのかと思ってbird発行人が議事録から調べてみました。それは2002年4月12日の政府税制調査会第10回基礎問題小委員会でした。生前贈与の贈与枠拡大についての委員同士の議論から次のように抜粋しました。

税制調査会も結構ディープな議論をやっています。

○例えば4,000 万円の家を贈与すると1,400 万円ぐらい(税金が)かかると。4,000万円ぐらいの家というのは資産家とは言えないですね。中層階級ですね。非常に多い世代です。…

○貸家で一生を過ごす人、まだいっぱいいるのよ。借家でやってる人。…

・・・・・・

○私、赤貧洗うがごとき家で育って、親から一銭も援助を受けないで小さいマンションを買ったわけです。ですから、住宅の贈与というのは昔から腹が立ってしようがないんですよ。反対です。…

○委員ほど貧しくはないのですが、僕も結論的には、生前贈与をさせるという税制は反対です。…

○きょうは、臨場感あふれた御意見がいっぱい出ましたね。…

税務署の職員が税務署に勝訴した

木曜日, 9月 5th, 2002

札幌中税務署に勤めていた職員が名寄税務署に転勤を命じられました。公務員宿舎に転居しました。この職員には札幌にローンで購入した新築マンションを所有し、ローン控除を適用していました。ローン控除は生活の本拠としてそこに住んでいることが前提です。はたして名寄に転勤した後も札幌のマンションに住んでいるといえるのか、での争いです。

税務署は「職員が名寄税務署に勤務している限り、継続して同マンションで生活することは物理的に不可能」。税務職員は「宿舎は平日の仕事を行うための滞在場所としてのホテル代わり。公務員宿舎で職員と顔をつきあわせることにへき易していたため、金曜日の勤務終了後は安住の地である同マンションの直行して週末を過ごした」のだからこのマンションが生活の本拠。札幌地裁は平成14.6.28判決で税務職員に軍配を上げました。(納税通信2002.8.19号)

判決内容にも興味深いものです。しかしもっと興味深いのは訴えたのが税務署の職員だということ。一般サラリーマンならここまで踏み切れるか。「訴訟」に至るまでに「税務署への異議申立」「国税不服審判所への審査請求」を経ているはずですから。そして何より訴えの相手は自分の勤務先なのですから。