税制改正で命を絶たれた不動産投資ファンド

昨年10月スタートの不動産投資ファンドが撤退します。ジョイントコーポレーションのジェイインカムファンドです。当時は不動産投資信託(REIT)が話題でしたが、このファンドは税制上画期的でした。

社債でありながら不動産投資実績により利子がかわるという「利益参加型社債」と呼ばれる珍しい投資商品でした。収入が不動産収入に連動するにもかかわらず形式上で社債利子となるために、収入金額に対して20%の源泉徴収で課税が完結するのです。

不動産所得ならば所得税住民税の最高税率は50%です。また不動産投資信託の配当金も大口ならば最高で50%(控除あり)でした。大口での投資ならば20%で課税完結のこの商品は圧倒的に有利でした。

しかし商品誕生からわずか1月半後に公表された平成15年度税制改正大綱がこのファンドの命運を決します。ライバルの不動産投資信託の配当金はわずか10%での課税完結となったのです。有利だったはずの税制は圧倒的に不利となり、出資額は目標に遠く及ばず、投資家に資金を返還してファンドは姿を消します。(日刊不動産経済通信2003.11.18)

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