税務署の職員が税務署に勝訴した
札幌中税務署に勤めていた職員が名寄税務署に転勤を命じられました。公務員宿舎に転居しました。この職員には札幌にローンで購入した新築マンションを所有し、ローン控除を適用していました。ローン控除は生活の本拠としてそこに住んでいることが前提です。はたして名寄に転勤した後も札幌のマンションに住んでいるといえるのか、での争いです。
税務署は「職員が名寄税務署に勤務している限り、継続して同マンションで生活することは物理的に不可能」。税務職員は「宿舎は平日の仕事を行うための滞在場所としてのホテル代わり。公務員宿舎で職員と顔をつきあわせることにへき易していたため、金曜日の勤務終了後は安住の地である同マンションの直行して週末を過ごした」のだからこのマンションが生活の本拠。札幌地裁は平成14.6.28判決で税務職員に軍配を上げました。(納税通信2002.8.19号)
判決内容にも興味深いものです。しかしもっと興味深いのは訴えたのが税務署の職員だということ。一般サラリーマンならここまで踏み切れるか。「訴訟」に至るまでに「税務署への異議申立」「国税不服審判所への審査請求」を経ているはずですから。そして何より訴えの相手は自分の勤務先なのですから。